Linuxの普及促進を目指す非営利団体Open Source Development Lab(OSDL)は米国時間3月29日,Linuxやオープンソース・コミュニティのソフトウエア開発者を支援するための基金「OSDL Fellowship Fund」を設立したと発表した。資金やサポートを得られない開発者の援助を目的とする。

 OSDL,CEOのStuart Cohen氏は,「3月に設置したばかりのOSDLの技術諮問委員会Technical Advisory Board(TAB)において(関連記事),オープンソース・コミュニティには資金を必要とする開発者がいると判断した。OSDLは中立的な団体であるため,コミュニティで必要とされている支援や資金を公平に提供できる立場にある」と説明する。

 OSDLの取締役会は,TABの助言を受けながら申請書の審査を行い,助成金の割り当てや優先度を決定するという。

 OSDLはこれまでも,Linuxおよびオープンソース開発者に財政的な支援を行っている。2005年には,法的なサービスを提供する「IP Support Fund」を,また2003年には米SCOとの訴訟に巻き込まれたLinus Torvalds氏を援助する「Linux Legal Defense Fund」を設立した。Linux Legal Defense Fundは現在,Linuxおよびオープンソース・コミュニティに対して知的財産権に関する訴訟費用の援助を行っている。

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