英国政府は,2010年3月より法人税の申告をXMLベースのビジネスデータ記述言語「eXtensible Business Reporting Language(XBRL)」形式のデータで受け付ける。XBRL関連コンソーシアムXBRL Internationalの英国支部XBRL UKが,英国時間3月24日に明らかにしたもの。

 XBRLは,財務諸表の記述を目的としたXMLベースの言語仕様。企業の決算報告書などで使用されるデータをタグ付けすることで,コンピュータによる自動処理を可能とする。財務諸表の作成作業を効率化してコストを減らし,内容を分析する際の正確さを向上させるという。

 XBRL UKでは「財務データをコンピュータのソフトウエアで自動処理できるようになり,透過性が高まり,効率化し,企業と英歳入関税庁(HMRC)の双方にとってコスト削減につながる」としている。

 英国政府の会社登記所(Companies House)は,数週間前にXBRL形式での受付を始めた。現在のところXBRL形式を利用可能な企業は,会計監査を免除された企業に限られる。Companies HouseとHMRCは,対象を順次拡大する予定だ。

 なお米国では,2005年10月より約8300行の銀行がXBRL形式で規制当局へ報告している。日本銀行やスペインの中央銀行もXBRL対応を開始し,ベルギーも2007年4月から約29万社がXBRL化する予定という。

[発表資料]