米Microsoftが米国時間3月21日に,次期オフィス・スイート「2007 Microsoft Office System」の開発者向け機能や,開発ツール「Visual Studio Tools for the Microsoft Office system」(開発コード名は「Orcas」)のコミュニティ技術プレビュー(CTP:Community Technical Preview)版を発表した。Microsoft社会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクトのBill Gates氏は,2007 Microsoft Office Systemを「開発者向けの大きな革新」と呼ぶ。

 企業向けポータル・サーバー「Microsoft Office SharePoint Server 2007」向けの「Microsoft Windows SharePoint Services 3.0」はASP.NET 2.0に対応し,ブログ,WiKi,RSSなどのWeb関連技術を標準構成で利用できる。これにより,SharePoint Server 2007で「Excel Services」のWeb表計算機能や「InfoPath Forms Services」の電子フォーム機能が使える。

 2007 Microsoft Officeは,XMLで設定可能な開発者向けユーザー・インタフェース(UI)拡張機能を用意する。プログラムをアドインできる機能も備える。

 文書のファイル形式は,XMLベースのMicrosoft Office Open XML Formatとする。Microsoft社は同形式をオープンな国際標準規格とするため,国際的な標準化組織Ecma Internationalに仕様を提出した。さらにOpen XML Formats Developer Groupというコミュニティを結成し,標準化に向けた活動を展開している。

 Orcasは,2007 Microsoft Officeプラットフォーム上でエンタプライズ規模の業務用ソリューションを開発するためのツール。.NETプログラミング技術があれば開発を進められるという。今後提供するバージョンでは,アドイン機能,UIのビジュアル・デザイン機能,サーバー・ツールなど,全Officeアプリケーションに対応する予定。

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