米Microsoftは米国時間3月21日,IPテレビ(IPTV)の提供に関してドイツのDeutsche Telekomと合意に達したと発表した。Deutsche Telekom社は,Microsoft社のIPTVプラットフォーム「Microsoft TV IPTV Edition」を用いて,ドイツ国内のサービス利用者にインタラクティブ・サービスを含む各種デジタル・テレビ・コンテンツを提供する。今回のIPTVに関する提携は,「欧州では最大規模,Microsoft社史上2番目に大きなもの」(同社)。

 Deutsche Telekom社は,IPTVサービスの提供に自社のVDSL (very-high-bit-rate DSL) ネットワークを利用する。最大50Mビット/秒で通信できる同ネットワークは,ベルリン,ハンブルグ,コロン,ミュンヘンなど,ドイツの主要10都市で,2006年半ばより利用可能になる。米メディア(InternetNews)によると,IPTVサービスの提供エリアは2007年末までに,合計50都市まで拡大する予定。

 IPTVでは通常のテレビ番組のほか,標準(SD)および高品位(HD)に対応し,インタラクティブ番組,デジタル・ビデオ・レコーディング,ビデオ・オンデマンドといった高度な機能を提供する。

 Deutsche Telekom社理事会会長のKai-Uwe Ricke氏は,「当社のVDSLを利用したIPTVサービスにより,サービスに重点を置いた,インタラクティブでカスタマイズ可能な,優れたテレビ番組が提供できるようになる」と説明する。

 なお,別の米メディア(CNET News.com)によると,Microsoft社のIPTVに関する提携で最大規模となるのは,米AT&Tとの提携。現在,テキサス州のサンアントニオで試験運用を行っており,年内に,サービス提供エリアを拡大する見通しという。

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