ドイツのSAPは,アプリケーション統合プラットフォーム「SAP NetWeaver」のWindows版において,「アダプティブ・コンピューティング」と呼ぶアプリケーション仮想化機能を拡充する。SAP社が現地時間3月9日に明らかにしたもの。

 同機能を利用すると,アプリケーションをサービスとして動かすことで仮想化し,システム上のさまざまなリソースの共有が可能となる。単一サーバー上で1種類のアプリケーションを複数仮想的に運用できるので,所有コストを最大40%減らせるという。

 仮想化するにあたり,アプリケーションのコードを変更する必要はない。そのため,「mySAP Business Suite」や「Microsoft SQL Server」といった既存のアプリケーションだけでなく,SAP社や独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)が今後提供する製品も,手を加えることなく仮想化できる。

 なおSAP社によると,同社製アプリケーションの5割以上がWindowsで運用されているという。

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