XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)のメンバーは,OASIS標準(OASIS Standard)のオフィス・アプリケーション向けファイル形式「OpenDocument Format(ODF)」推進を目的とする委員会「OASIS ODF Adoption Committee」を発足させる。OASISが米国時間3月7日に明らかにしたもの。

 ODFは,OASISが2005年5月に承認したオープンソースのオフィス・アプリケーション向けファイル形式。ロイヤルティ・フリーの仕様で,テキスト,スプレッドシート,チャート,グラフィカル文書向けに,単一のXMLスキーマを用いる。HTML,SVG, XSL,SMIL,XLink,XForms,MathML,Dublin Coreといった既存の標準規格に準拠する。特定ベンダーに依存しないため,異なるアプリケーションの間で文書を交換できる。

 現在OASISは,国際標準化機構(ISO)と国際電気標準化会議(IEC)が共同で設置した標準化団体ISO/IEC JTC1(Joint Technical Committee 1)にODFを提出し,標準規格化に取り組んでいる。

 ODF Adoption CommitteeはODFの認知度向上と普及を目指し,ホワイト・ペーパー,FAQ,各種文書,事例集,教育用素材などを作成する。デモンストレーション活動も展開する。ODFの管理を担当している技術委員会OASIS OpenDocument Technical Committee(TC)と協調するほか,OpenDocument FoundationやOpenDocument Format Alliance(ODF Alliance)などの団体とも協力する。

 ODF Adoption Committeeには,米IBM,米Novell,米Oracle,米Sun Microsystemsといった企業のほか,インド政府の国立情報センターやオランダの税務/関税管理課などの政府機関,OpenDocument FoundationのようなODF推進団体も参加した。

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