米Postiniは,2006年2月のスパム/ウイルス被害状況を米国時間3月6日に発表した。同社が2月に処理した電子メールは220億件以上で,140億件をDHA攻撃,悪意のある攻撃,受信者不明として遮断。スパムと判断した電子メールは前月比2%増の40億件強だった。

 スパム・メールが最も多かったのは2月18日の1億5000万件。遮断したメッセージの82%がスパム・メールだった。

 「スパムが増加した理由は,米国で4月15日の確定申告の締め切りが近づいており,その準備や金融サービスに関する電子メールが出回っているため」(Postini社マーケティング部門シニア・ディレクタのAndrew Lochart氏)。

 同社によると,当月はスパムが増加したものの,ウイルスは通常のレベルに戻り,インスタント・メッセージ(IM)攻撃は減少したという。

 同社が2月に検出した「FakeMSN」「Lamo.Worm」「Loxbot」などのIMワームは220万件だった。遮断したウイルス・メールは4018万5146件で,同社が処理した全メールの1.5%を占める。

 2006年2月に遮断したウイルスのワースト5は以下の通り。


■2006年2月のウイルス被害状況
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ウイルス名 検出数
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1.MyTob 18,314,716
2.bagle 6,071,791
3.netsky 5,428,218
4.bankfraud/Phishing 2,869,819
5.Swen 2,813,100
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出典:Postini社

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