カナダCorel,米IBM,米Novell,米Oracle,米Sun Microsystemsなどは,オープンソースのオフィス・アプリケーション向けファイル形式「OpenDocument Format(ODF)」を推進するため,業界団体「OpenDocument Format Alliance(ODF Alliance)」を結成した。ODF Allianceが米国時間3月3日に明らかにしたもの。

 ODFは,XML関連の標準化団体Organization for the Advancement of Structured Information Standards(OASIS)がOASIS標準(OASIS Standard)として承認したオフィス・アプリケーション向けファイル形式。ロイヤリティ・フリーの仕様で,テキスト,スプレッドシート,チャート,グラフィカル文書向けに,単一のXMLスキーマを用いる。HTML,SVG, XSL,SMIL,XLink,XForms,MathML,Dublin Coreといった既存の標準規格に準拠する。特定ベンダーに依存しないため,異なるアプリケーションの間で文書を交換できる。

 ODF Allianceでは,特に「政府組織や関連機関に対する普及促進を図る」としている。結成には,35以上の企業と組織が参加した。

 一方,米Microsoftは次期オフィス・スイート「2007 Microsoft Office」の標準ファイル形式であるXMLベースのMicrosoft Office Open XML Format仕様をオープンな国際標準規格にする活動を進める(関連記事)。

 Microsoftは米Apple Computer,英Barclays Capital,英British Petroleum,大英図書館(British Library),米Essilor International,米Intel,米NextPage,ノルウェーStatoil,東芝と共同で,国際的な標準化組織Ecma Internationalに同仕様を提出する。さらにEcmaに対し,成果物で国際標準化機構(ISO)の承認を受けるよう働きかける。Microsoftは,2007 Microsoft OfficeではODF文書を直接処理できるようにはせず,サード・パーティ製ツールで対応するという。

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[ODF Alliance発表資料サイト]