インドのPatni Computer Systemsは米国時間3月2日に,アウトソーシングと予算に関する調査結果を発表した。それによると,企業のITに関する意思決定者の89%は,今後12カ月でアウトソーシング予算の拡大を予定していることが明らかになった。回答者の39%は現行の支出に対して最大20%,11%の回答者は50%以上の予算拡大を計画している。ITサービス予算を削減すると回答した企業は8%だけだった。

 アウトソーシング先を選択する上で最も重要な要素として,文化的な適合(24%)とサービス品質(24%)が挙げられている。前年の調査では,文化的な適合は10%だけだった。これは,多くのアウトソース契約において内部と外部チームのより深い連携が必要となったため重要視されるようになったと考えられる。また,専門知識を最重要視するという回答は19%で,料金は14%だけだった。

 業務をアウトソーシングに移行する際に,41%の企業は社内に変更管理チームを置いているが,34%は移行を管理する正式なプロセスの準備を整えていないことが分かった。12%はサービス・ベンダーに依存している。外部のコンサルタントを利用しているという回答は12%だった。また,将来的な投資に関してはサービス指向アーキテクチャ(SOA)の構築に最も関心が寄せられている。27%は今後2年間でSOAへの投資額が最も大きくなると回答。ビジネス・インテリジェンス(BI)が18%で続いた。

 調査は,同社の年次カンファレンスに参加した各国の100社を超えるCIOに対して実施したもの。

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