オンライン百科事典「Wikipedia」の英語版で,項目数が100万件に達した。同サイトを運営する非営利団体Wikimedia Foundationが米国時間3月1日に明らかにした。100万件目は,英スコットランドにあるジョーダンヒル駅に関するものだった。

 Wikipediaは2001年1月に開始したプロジェクト。ボランティアの執筆者が記事を投稿,更新,改訂して作り上げている。現在は125言語以上に拡大し,330万本の記事を掲載している。

 英語版では,毎日新たな項目が1700件作成されるという。テキスト記事だけでなく,40万点の画像,数百件の楽曲,ビデオ,アニメーションがレポジトリに含まれる。その多くは無償でアクセス可能。

 なお,同サイトに提出されたオリジナルのテキスト,画像,音声にはGNU Free Documentation Licenceが適用される。

 Wikipediaは昨年,一部の項目に不正確な情報を掲載したとして批判が起こった。しかしWikimedia Foundationは,「編集手法について論議もあるが,Wikipediaは時事問題,ポップカルチャ,科学の話題などを詳細に網羅し,使いやすく,執筆者の国際的なコミュニティが協力していることで,高い評価を受けている」と述べている。

◎関連記事
誰でも自由にニュースを投稿できる,Wikimediaの新たな試み
Wikiでコラボ,米国で利用広まる
米Yahoo!が「Wikipedia」運営用サーバーを寄付,検索結果とコンテンツのリンク機能も導入
米AnswersとWikimedia,百科事典サイト「Wikipedia」にアクセスしやすい新サイト開設へ
Wikiの発明者Ward Cunningham氏,Eclipse Foundationに参加
広がるWeb 2.0の世界,使えるサービスはこんなにもある
大型ハリケーン「カトリーナ」の救済にWikiが大活躍
オープンソースのコンテンツ管理ソフトWikiを手がける米Socialtext,独SAPなどから合計400万ドルを調達

[発表資料へ]