米Time Warner傘下のAmerica Online(AOL)は米国時間2月21日,職場での利用を目的としたインスタント・メッセージング(IM)サービス「AIM Pro」(開発コード名)を発表した。オンライン会議サービスを手がける米WebEx Communicationsと共同開発したもので,AOL社のIMサービス「AIM」の機能とセキュリティを強化している。2006年第2四半期より提供する予定。

 AIM Proには,自営業者や中小企業での利用を想定したプロフェッショナル版と,大企業を対象とし集中的な管理機能を備えるエンタープライズ版を用意する。いずれも社内のディレクトリ・サービスと連携可能で,カスタマイズされたAIMのバディ・リスト機能を使ってチャット,Web会議,オンライン・ミーティング,ライブ・デモなどが行える。

 同サービスでは,WebEx社のWebベースの通信ネットワーク「WebEx MediaTone Network」を利用する。AOL社のAIMと「ICQ Chat」のユーザーのほか,米Apple Computerの「iChat」ユーザーともやり取りできる。

 両社は料金に関する詳細を明らかにしていないが,米メディア(InfoWorld)によると,1ユーザーごとに課金する月額料金制になる見通し。

 「Web会議の分野ではリーダー的立場にあるWebEx社と協力し,ビジネス・ユースのIMサービスを開発した。AIM Proでは,Web会議,コラボレーション,デスクトップ共有,高度なマルチメディア・サービスなど,職場での利用に配慮した各種機能を提供する」(AOL社Premium and Subscription Services部門担当副社長のBrian Curry氏)。

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