中国のAnalysys Internationalは現地時間2月20日,中国における企業向け管理ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると,2005年第4四半期の同市場は16億万元(1億9900万ドル)規模に達し,前年同期比で26.1%,前期比で13%成長したという。

 カテゴリ別にみると,統合型管理ソフトが占める割合が最も多く64.1%,次いで業務管理ソフトの16.8%だった。カテゴリ別の売上高では,ERP(基幹業務システム)が前年同期比12.9%増,前期比7.2%増となった。SCM(サプライ・チェーン管理)は前年同期比25.1%増,前期比13%増。またBI(ビジネス・インテリジェンス)は,金融および電気通信業界における需要増が貢献して,前年同期比18.4%増となった。

 また上位10ベンダーが市場全体の66.3%を占めるなど,大手の市場集中が顕著である。首位は中国のUFIDA(市場シェア14.8%),2位はドイツSAP,3位は中国Kingdee。以下,米Oracle,中国LangChao Genersoft,中国NewGrand,中国Digital China,米IBM,中国Bocsoft,米SAS Instituteと続く。Oracle社は米Siebelの買収後,4位に浮上した。

 Analysys International社アナリストのLi Meihong氏は,「企業向け管理ソフトウエア市場では新しいブレークスルーが求められている」とし,次のように指摘した。「KingdeeとLangChao Genersoftの両社は,社内の人事管理やクライアント管理に最適な,独自のモバイル・コマース製品をリリースしている。しかし,インターフェースや運用,料金など,まだまだ課題も多い」(同氏)

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