米IDTと米Net2Phoneは,IDTがNet2Phoneを買収することで合意した。両社が米国時間2月17日に発表したもの。

 Net2Phoneは無線VoIP技術を手がける企業。SIPベースのVoIPプラットフォームを100カ国以上のプロバイダに提供している。一方,通信サービス会社のIDTは,傘下のIDT Telecomを通じて,国際的な通信バックボーン・インフラおよび光ファイバ・ネットワーク・インフラをベースに,各国で国際通話および国内通話を展開している。

 両社の合意のもと,IDTの100%子会社であるNTOP AcquisitionとNet2Phoneが合併し,Net2Phoneの事業が存続する。IDTは,同社および同社関連会社がまだ取得していないNet2Phoneの株式1株につき2.05ドルを現金で支払う。これは,IDTが1月27日までの公開買付で取得した株式と同じ金額だという。なお,IDTは同公開買付で約3160万株を買い取り,2月1日時点でNet2Phoneの株式約6480万株(議決権付株式の約87.2%に相当)を取得済みである。

 買収については,両社取締役会ともにすでに承認しているという。買収取引完了後,Net2PhoneはIDTの100%子会社となり,同社株式のNasdaq株式市場での取引は停止される。

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