米Dellは米国時間2月16日に,2006会計年度第4四半期(2005年11月~2006年1月期)および通期(2005年2月~2006年1月期)の決算を発表した。第4四半期の売上高は前年同期比13%増の151億8300万ドル。GAAPベースの純利益は同52%増の10億1200万ドル。GAAPベースの1株あたり利益は同65%増の43セントとなった。世界市場における製品出荷台数は1020万台で,同15%拡大した。

 企業向け製品およびサービスと,海外事業が当期の成長を牽引した。ストレージ,サーバー,サービス,関連ソフトウエアおよび周辺機器を含む企業向け事業は,前年同期と比べ21%の増収。中でもストレージは同41%成長した。海外事業の売上高は同21%増加し,売上高全体に占める割合は過去最大の43%となった。欧州とアジア太平洋地域が好調だった。

 日本を含むアジア太平洋地域の売上高は前年同期比21%増加,出荷台数は同27%増加。中国の出荷台数は同28%伸びた。

 EMEA(欧州/中東/アフリカ)の売上高は前年同期比18%増,出荷台数は同25%増。とりわけモバイル関連製品が好調で,同54%急増した。

 米大陸の売上高は前年同期比10%増加。米国を除いた場合は同33%成長となる。

 同社CEOのKevin Rollins氏は,「当期は,すべての価格帯にわたってより良い均衡を実現できた。また,業務の効率も向上した」と述べた。「中国やドイツでの好業績は,当社の直販ビジネス・モデルが顧客に受け入れられていることを示しており,引き続き成長の手応えを感じさせる」(同氏)

 通期の売上高は559億800万ドルで前年度と比べ14%増加した。GAAPベースの純利益は,同17%増の35億7200万ドル。GAAPベースの1株当たり利益は同24%増の1ドル46セント。世界市場における製品出荷台数は3700万台で,同19%拡大した。

 また同社は今後の業績見通しについても明らかにした。2007会計年度第1四半期(2006年2~4月期)の売上高は142億~146億ドルの範囲,1株あたり利益は39~41セントの範囲と予測する。

■2006会計年度第4四半期および通期の業績(EPSを除く項目の単位:100万ドル)

               2005年11月   2004年11月  増減率   2005年2月    2004年2月  増減率
               ~2006年1月  ~2005年1月         ~2006年1月  ~2005年1月
               -------------------------------  ------------------------------- 
売上高           $15,183      $13,457     13%     $55,908      $49,205     14%

GAAPベース
の営業利益        $1,246       $1,187      5%      $4,347       $4,254      2%
非GAAPベース
の営業利益        $1,246       $1,187      5%      $4,789       $4,254     13%

GAAPベース
の純利益          $1,012         $667     52%      $3,572       $3,043     17%
非GAAPベース
の純利益          $1,012         $947      7%      $3,825       $3,323     15%

GAAPベース
のEPS              $0.43        $0.26     65%       $1.46         $1.18    24%
非GAAPベース
のEPS              $0.43        $0.37     16%       $1.56         $1.29    21%
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