米Freescale Semiconductor,フィンランドNokia,英Symbianの3社は,第3世代(3G)携帯電話機のリファレンス・デザインを共同で開発することを現地時間2月8日に発表した。Freescale社のシングル・コアのモデム・プロセサ,Symbian社のモバイル・デバイスOS「Symbian OS」を搭載し,ユーザー・インタフェースにNokia社の「S60」を採用する。

 参照デザインは,3Gのミッドティア市場をターゲットとするもの。3社によれば,同デザインの採用により携帯電話の開発時間を最大50%短縮できるという。この新しい参照デザインは,Freescale社のMobile Extreme Convergence(MXC)アーキテクチャの一部である「MXC300-30」プラットフォームが基盤となっている。開発と検証環境を統合して提供するため,製造業者,通信事業者,システム・インテグレータが製品を市場に投入するまでの時間を短縮できるという。

 英Vodafone Group端末部門ディレクタのJens Schulte-Bockum氏は,「MXC300-30プラットフォーム採用する3社の参照デザインにより,2007年にはSymbian OSを搭載する3GのS60端末をもっと安くできると期待している」とコメントしている。

 MXC300-30プラットフォームは,13日からスペインのバルセロナで開催される「3GSM World Congress」に出展される。

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