米BEA Systems,米Google,米IBM,Eclipse Foundationなど15の企業/団体が,Ajax手法に対応したオープンソースの開発ツールを推進するコミュニティ「Open Ajax」を結成した。IBM社が米国時間2月1日に明らかにしたもの。Open Ajaxは,オープンソース・ソフトウエア開発環境のEclipse上で利用可能なAjax開発ツールを提供していく。

 AjaxはAsynchronous JavaScript+XMLの略称。規格の名称ではなく,JavaScript,CSS,XMLといった既存の技術を組み合わせてWebアプリケーションを構築する手法である。WebサーバーとWebブラウザ間の通信を非同期化し,Webページの更新をリロードすることなく行える。画面表示の変更が容易になるので,一般的なデスクトップ・アプリケーション並みのスムーズなユーザー・インタフェースが実現できる。

 Open Ajaxの具体的な活動として,IBM社はEclipse FoundationとMozillaにAjaxツールキット・フレームワークを寄贈する。同フレームワークはEclipseに対応しており,さまざまなAjax対応ツールキットを利用できる環境を構築する。現在のところ,Dojo,Zimbra,OpenRicoという3種類のランタイム・ツールキットが使用可能。オープンソース団体Apache Software Foundation(ASF)のツールキットであるKabukiへの対応も予定している。

 Open Ajaxの結成に参加したメンバーは以下の通り。BEA社,米Borland Software,Dojo Foundation,Eclipse Foundation,Google社,IBM社,米Laszlo Systems,Mozilla,米Novell,米Openwave Systems,米Oracle,米Red Hat,米Yahoo!,イスラエルZend Technologies,米Zimbra。

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