米Microsoftは米国時間1月31日,同社のブログ・サービス「MSN Spaces」において,どのような場合にコンテンツへのアクセスを制限するのか,そのポリシーを発表した。MSNが定める利用規約に違反している場合のほか,政府より地域法に違反していると法的に拘束力のある指示を受けた場合に,ブログ・コンテンツへのアクセスを制限するという。

 コンテンツへのアクセスを制限する場合は,アクセス禁止令が出されている国に限定し,それ以外の国や地域からはアクセスできるようにする。また,アクセスを制限する場合は政府の指示によるためであると,その理由をユーザーに明示するという。

 なおMicrosoft社副社長兼法務顧問のBrad Smith氏は,「地域法が異なる市場や国でサービスを提供していると,さまざまな課題に直面する」と述べている。「ブログへのアクセス・ポリシーについて,業界や政府機関,権利擁護団体などを交えた話し合いが必要」(同氏)としている。

 米メディア(InfoWorld)によると,Microsoft社がブログ・アクセスに関するポリシーを発表したのは,同社が昨年末,中国政府の要請によりMSN Spacesの利用者であるZhao Jing氏のブログを閉鎖したことに端を発している。言論の自由を妨げる行為だとして,社内からも批判の声があったという。

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