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 米Intelは,45nmプロセスで実際に作動する記憶容量153MビットのSRAMチップを開発した。Intel社が米国時間1月25日に明らかにしたもの。300mmウエーハによる量産は2007年に開始できると見込んでいる。

 45nm版SRAMチップの製造は,オレゴン州ヒルズボロにある半導体工場「D1D」で行った。10億個以上のトランジスタを集積している。製造プロセスを微細化したことで,既存チップに比べ漏れ電流の量が5分の1に減り,消費電力が少なくなった。その結果,モバイル機器のバッテリ駆動時間が長くなり,より小型で強力な製品の開発が容易になるという。

 「かつて当社が65nmプロセスの量産を初めて行い,今回45nmチップの製造に成功したことは,当社のLSI技術/製造能力がトップ・クラスであることを示している。当社の45nm技術は消費電力当たりの処理性能を改善する基盤となり,パソコンの使い勝手向上につながる」(Intel社技術&製造グループ副社長兼ジェネラル・マネージャのBill Holt氏)。

 同社は,建設中の半導体工場「Fab 32」(アリゾナ州チャンドラ)と「Fab 28」(イスラエルのキリヤットガット)で,45nmプロセスによる量産を行う予定。

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