米IBMは米国時間1月25日に,仮想化環境向けリソース管理ソフトウエア・ベンダーの米CIMS Labを買収したことを明らかにした。買収金額などの詳細は不明。

 CIMS Lab社は,仮想化されたIT環境全体におけるサーバー,ストレージ,電子メール,ネットワーク,データベース,アプリケーション,OSなどのコンピューティング・リソースの使用状況を追跡するためのソフトウエアを手がける未公開企業。顧客はCIMS Lab社のソフトウエアが収集および提供する情報により,複数の部門で共有するソフトウエアやハードウエアの使用状況を正確に把握することで,どの部門がどれくらいリソースを使用し,どれくらいのコストを割り当てるべきか適切に判断できる。

 IBM社は今回の買収によって,仮想化技術向け管理ソフトウエア製品の拡充を図る。「顧客はますます仮想化技術を利用し,コンピューティング・システムの最適化を進め,社内のIT全体におけるTCO削減に努めている」(IBM社)。IBM社はCIMS Lab社の業務をTivoli事業に統合し,同社の技術をシステム管理ソフトウエア「IBM Director」やTivoliソフトウエア製品に組み込む。

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