米Lucent Technologiesは,2006会計年度第1四半期(2005年10~12月期)の決算を米国時間1月24日に発表した。売上高は20億5000万ドルで,前期の24億3000万ドルと比べて16%減少した。前年同期の23億4000万ドルからは12%の減収。純損失は1億400万ドル(1株あたり損失は2セント)で,純利益を計上した前年同期(1億7400万ドル,希薄化後の1株あたり利益は4セント)および前期(3億7200万ドル,同7セント)から赤字に転落した。

 当期の損失には,Winstar Communications社との間で生じた訴訟費用2億7800万ドル(1株あたり6セント)が含まれる。なお,粗利率は42%で前年同期と同じ。前期は46%だった。

 地域別にみると,米国の売上高は前期比11%減の13億ドル,米国以外は同23%減の7億400万ドル。前年同期比では,それぞれ7%減,20%減だった。

 同社は当期より,事業内容をモバイル・アクセスおよびアプリケーション製品,マルチメディア・ネットワーク製品,統合型コア製品,サービスの4つに分類して業績を報告。米メディアの報道(InfoWorld)によると,このうちマルチメディア・ネットワーク製品の売上高は前年同期の3億6600万ドルから3億9500万ドルに増加したが,その他はいずれも減収となった。

 「当期は,売上高こそ減少したものの,事業の効率化,コスト構造の管理を引き続き徹底したことで,堅調な粗利率を維持することができた。IP Multimedia Subsystem(IMS)関連で3件以上の契約を獲得しており,次世代ネットワークにおける我々の位置づけを高めつつある」(Lucent Technologies社会長兼CEOのPatricia Russo氏)

◎関連記事
米Lucent,2006年1Qの不振で通期業績予測を下方修正
米Lucentの2005年1~3月期決算,純利益が前年から4.1倍の2億8200万ドル
米Lucentの決算,2004会計年度通期は「2000年度以来初めての黒字」
米Lucentの2004年10~12月期決算,前期から減収減益
米Lucentの決算,2004会計年度通期は「2000年度以来初めての黒字」
米Lucent,中国の上海でHSDPAの実地テストを完了
米Sprintが米Lucent/米Motorola/加Nortelと総額30億ドルの契約,高速無線データ・サービス提供に向け
「米国の携帯電話向け画像コンテンツ市場,2008年には11億ドル規模に」,米IDCの調査

[発表資料へ]