米Walt Disneyは米国時間1月24日に,コンピュータ・アニメーション制作の米Pixarを買収することで両社が合意に達したと発表した。取引は夏までに完了する予定で,株式交換方式で行う。

 合意のもと,Disney社はPixar社の株式1株につき自社の株式2.3株を発行する。買収総額は74億ドルにのぼる見込み。

 Pixar社の代表作には,「Toy Story(トイ・ストーリー)」「Toy Story 2(トイ・ストーリー2)」「A Bug's Life(バグズ・ライフ)」「Monsters, Inc(モスターズ・インク)」「Finding Nemo(ファインディング・ニモ)」「The Incredibles(Mr.インクレディブル)」などがある。

 「Pixar社の創造力と技術力に優れたリソースと,Disney社が抱える世界規模の家庭向けエンターテインメントやテーマ・パークなどのフランチャイズを組み合わせることで,Disney社の全事業にわたって将来の成長を促進できるクリエイティブな産物と技術革新が登場する可能性が広がる」(Disney社)

 Disney社CEOのRobert A. Iger氏は,「Pixar社買収により,当社事業の成長を支えるアニメーションをいっそう強化できる」と述べた。

 Pixar社買収にともなって新設するアニメーション制作部門の社長には,現Pixar社社長のEd Catmull氏が就任する。また,現Pixar社副社長のJohn Lasseter氏は,同部門のチーフ・クリエイティブ・オフィサとWalt Disney Imagineering部門主席クリエイティブ・アドバイザを務める。Pixar社会長兼CEOのSteve Jobs氏は,Disney社取締役会に加入する。Disney社およびPixar社は,それぞれ従来通りの拠点で運営を継続する。

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