米Texas Instruments(TI)は米国時間1月23日,2005年第4四半期と通年の決算を発表した。第4四半期は,純利益が6億5500万ドル(希薄化後の1株あたり利益は40セント)で,前年同期の4億 9000万ドル(同28セント)から増収となった。半導体事業の伸びが加速し,売上高は35億9000万ドルと前年同期から14%拡大した。ただし前期比では,季節的な要因により同レベルにとどまった。

 Semiconductor部門の売上高は,前年同期比15%増の32億3000万ドルで過去最高を記録。2期連続で営業利益率の最高記録を更新している。同期は,高成長の通信/エンタテインメント機器で採用されるDSP(Digital Signal Processor)とアナログ・チップが好調だった。

 同期の粗利益は17億3000万ドルで売上高の48.3%。季節的な要因により,前期に比べ3700万ドルの減益となった。前年同期からは4億ドルの増収となっている。受注高は37億7000万ドルで,前年同期から8億2300万ドル,前期から2700万ドル増加した。

 通年でみると,売上高は前年から6%増加し,過去最高の133億9000万ドルを記録した。営業利益率も20.8ポイントで記録を更新した。純利益は23億2000万ドル(1株あたりの利益は1ドル39セント)だった。

 粗利益は63億6000万ドルで売上高の47.5%。前年から13%増となった。受注高は,前年から13%増の139億2000万ドルだった。

 同社は2006年第1四半期の業績予測も明らかにしている。売上高は31億1000万~33億8000万ドル,1株あたりの利益は29~33セントの範囲を見込む。

 また,同社は,取締役会が,新たに50億ドル分の株式買戻しを承認したことを明らかにしている。

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