ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse Foundationがカナダで現地時間1月23日に,ビジネス・インテリジェンス(BI)/レポーティング・ツールの新版「Eclipse Business Intelligence and Reporting Tools(BIRT)2.0」の提供を1月20日に始めたと発表した。Eclipse FoundationのWebサイトから無償でダウンロードできる。
BIRTは,Eclipseをベースとするデスクトップ・オーサリング環境の「Report Designer」,Javaアプリケーション内でレポート作成を可能にする「Report Engine」,API群などを提供する。
新版では,ライブラリの再利用を可能とし,サービス・プロバイダや各種組織,オープンソース・コミュニティなどが作成したライブラリを共有できるようにした。ライブラリには,複数のレポート・デザインで再利用するため,レポート部品/機能を入れる。また“ページ・オンデマンドHTML”と呼ぶ機能を採用し,「大きなサイズのレポート文書の閲覧をインターネット経由でも効率よく行えるようにした」(Eclipse Foundation)。
ドラッグ&ドロップでレポートを作成可能な操作体系を取り入れたほか,レポートのJavaおよびJavaScriptコードをデバッグする機能を強化した。CSSに対応し,複数のレポートで外部スタイル・シートを共有可能となった。これにより,アプリケーション内の全レポートに共通デザインを適用することが容易に行えるという。
なお,米Actuate,米IBM,米Pentaho,英Scapa Technologies,イスラエルのZend Technologiesが,BIRT 2.0への対応などを表明している。
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