ドイツのSAPは現地時間1月10日,同社の北米部門(米国およびカナダ)と中南米部門(南米,メキシコ,中米,カリブ)を,米大陸部門として統合する組織編成を明らかにした。「同地域における顧客への価値提供を向上し,事業成長を促進するため」(同社)としている。
統合後の米大陸部門は,元北米部門責任者のBill McDermott氏が指揮をとる。
同社の中南米部門は過去3年でソフトウエア収入が約2倍に増加し,2000社以上の顧客を抱えているという。
また同社は,2005年第4四半期および通期のソフトウエア収入に関する予測を発表した。2005年通期のソフトウエア収入は約27億8000万ユーロ(約33億5200万ドル)で,2004年通期の23億6100万ユーロ(約28億4700万ドル)と比べて18%の増加(為替の影響を除いた場合は15%の増加)となる見込み。同社はこれまで,2005年通期のソフトウエア収入の伸び率を「12~14%の範囲内」と予測していた。
2005年第4四半期のソフトウエア収入は約11億8000万ユーロとなる見込みで,前年同期の10億300万ユーロと比べて18%の増加(為替の影響を除いた場合は12%の増加)となる。
地域別にみると,米大陸(米国,カナダ,中南米)は4億2400万ユーロ(前年同期比33%増),EMEA(欧州,中東,アフリカ)は6億2500万ユーロ(同8%増),APA(アジア太平洋)は1億3100万ユーロ(同25%増)と予測する。
SAP社は,2005年第4四半期の売上高予測を前年同期比15%増の27億5000万ユーロ,2005年通期の売上高予測を85億ユーロとしている。同社は2005年通期の決算速報の詳細,および2006年通期の業績予測を1月25日に発表する予定。
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