米特許商標局(USPTO)は米国時間1月10日に,特許品質向上を目指しオープンソース・コミュニティと協力体制を敷くことを明らかにした。特許審査期間中に,特許審査員はソフトウエア・コードに関するすべての先行技術にアクセスする。

 USPTOの代表者は昨年12月にオープンソース・コミュニティのメンバーと会合し,最初の特許審査プロセスで審査員に有用な先行文献を提供することについて協議したという。その際,USPTOが利用可能な先行技術リソースを向上することで合意した。

 具体的には,USPTOが特定のソフトウエアに関する出願を公布すると通知を発するシステムを開発する。これにより,利害が及ぶ関係者は関連する先行技術を申請することができる。

 また,ソフトウエア特許の品質を測定するための新たな基準策定にも取り組むという。

 なお,次回のミーティングは2月16日に行う予定。

◎関連記事
「米国特許制度を改正すべき」,米Microsoftが改善プランを提案
米下院議員が先願主義への移行などを規定した特許制度改革法案を提出
欧州議会がソフトウエア特許指令を最終的に否決
特許監視団体,JPEGに関する特許の再審査を米特許商標局に要請
オープンソース・コミュニティに開放された500以上の特許リスト,OSDLが公開
IBMが500件の特許をすべてのオープンソース・ソフトウエアに許諾
米Sunが「Solaris 10」をオープンソース化,関連特許1600件も無償提供
「500件の特許公開」で見えたIBMとMicrosoftの知財戦略の違い

[発表資料へ]