米Global Market Insite(GMI)は,家電ブランドに関して世界の消費者に実施した調査の結果を米国時間1月5日に発表した。それによれば,15の家電ブランド中,ソニーが最も人気のあるブランドに選ばれたことが明らかになった。最も人気が低かったのは三洋だった。

 調査は,2005年11月に18カ国のおよそ1万7500人の消費者を対象に実施したもの。Allyson Stewart-AllenとGMIが共同で行なった。

 対象となったブランド名は,米Apple,キヤノン,カシオ,米Dell,日立,米Hewlett-Packard,米Microsoft,フィンランドNokia,Panasonic,米Philips,パイオニア,三洋,シャープ,ソニー,東芝の15社。回答者は,これらブランドに対する認識,経験,信頼度,品質などに関して質問された。

 調査により,回答者はソニーを「ぜいたく」,Nokia社は「革新的」「フレンドリ」「人を引き付ける」,Apple社は「個性的」「排他的」,Microsoft社は「パワフル」「もっともアメリカ的」とするブランド・イメージを持っていることが明らかになった。

 また,ソニーは「国際的」「信頼できる」ブランドとして見られていることが分かった。Nokia社は,「顧客中心型」「顧客に耳を傾ける」というイメージで得点が高く,最も「反応が良く」「共感できる」ブランドと評価されている。両社は,対象となった15ブランドの中で最も信頼度が高かった。

 三洋は,イメージに関して深刻な問題を抱えており,「進歩の無い」「味気無い」「劣った」ブランドと認識されていることも明らかになっている。

 「家電を購入するときに,ブランド名はどの程度重要か」との質問に,メキシコ,中国,ブラジルの消費者は「重要」または「非常に重要」と回答している。英国,ドイツ,デンマークといった西欧市場では,ブランド名の重要性はこれらの国よりも低かった。

 ちなみに,米ラスベガスで開催中の「2006 International CES」のプロデューサであるConsumer Electronics Association(CEA)は,同イベントにおいて2006年における家電の売上高は前年比8%増の1354億ドルに達するという見込みを明らかにしている。また,2008年には1584億ドルまで拡大するとみている。

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