米Symantecは,インスタント・メッセージング(IM)向けソリューションを提供する米IMlogicを買収することで最終的な合意に達した。同社が米国時間1月3日に明らかにした。買収により,リアルタイム・コミュニケーションを保護する製品の強化を狙う。買収金額などの詳細は明らかにされていない。
両社は,これまでにIMを介したスパムやウイルスからユーザーを保護するためのソリューションを含め,さまざまな面で協力関係にあった。Symantec社の電子メール/コンテンツ向けアーカイビング・ソリューション「Enterprise Vault」は,2002年以来IMlogic社の主力製品である「IM Manager」と統合されている。
IM Managerは,AOL,MSN,Yahoo!,ICQ,Jabberといった公衆および企業IMネットワークに対応し,すべてのIMトラフィックの管理/セキュリティ確保/記録/保存を行なう。また,「IMlogic Threat Center」との連携により,企業IMに対してリアルタイムのウイルス/スパム対策機能を提供する。
また,Symantec Security Response(SSR)とIMlogic Threat Centerは,長期的な関係を築いており,両社の専門家は,IMとPtoPに関連する脅威の急増に対応するために共同で取り組んできた。買収完了後には,IMlogic社のIMに関する脅威検出および対処機能がSymantec社の早期警告と対応システムに統合される予定。
同社セキュリティ製品/ソリューション担当シニア副社長のEnrique Salem氏は,「IMlogic社からのIM管理と法令順守ソフトウエアを組み合わせることにより,Symantec社は,顧客のすべてのメッセージング要件への対応を支援する完全なセキュリティおよびアーカイビング・ソリューションを提供する」とコメントしている。
米メディアの報道(CNET News.com)によると,Symantec社は買収を現金で行い,3月末までに手続きが完了する見込みだという。
◎関連記事
■米Symantec,セキュリティ・コンプライアンスの米BindViewを買収
■米Symantec,ビヘイビア・セキュリティ技術の米WholeSecurity買収で合意
■米Symantec,米VERITASとの合併完了と新しい取締役員を発表
■米IMlogic,IMネットワークへのゼロデイ攻撃に対応する新しいサービスを発表
■「2005年7月のIMセキュリティ脅威,42件発生で前月比24%増」,米調査
[発表資料へ]