米IBMは米国時間12月20日,ポータル向けソフトウエアを手がける米Bowstreetを買収したことを発表した。同社のサービス指向アーキテクチャ(SOA)戦略にBowstreet社のポータル開発ツールを組み込む。買収金額は明らかにされていない。

 同社によれば,買収で獲得したBowstreet社のポートレット開発ツール「Portlet Factory」は2006年後半にIBM社のソフトウエア製品に組み込まれる予定。それまでの間,IBM社は引き続き同ツールをポータル・サイト構築ソフトウエア「WebSphere Portal」とともに提供する。

 Bowstreet社のツールは,複数のアプリケーションから集めた情報を単一のウインドウに表示させるアプリケーションの作成を支援するウィザードを開発者に提供する。たとえば,開発者は,同ツールによって企業アプリケーション,文書,データベース,その他の情報を1つのポータル・アプリケーションに統合できる。その結果,企業は顧客,パートナ,サプライヤとの間で容易に情報を共有できるようになるという。

 両社は4年前から提携関係にあり,IBM社は共同の顧客開発,J2EEソフトウエアとWebサービスをベースとする分散型アプリケーションの開発と管理を促進するためにPortlet Factoryの再販を行なってきた。

 買収後,Bowstreet社の全従業員がIBM社に迎えられる。

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