米Microsoftは,最新セキュリティ・アップデート適用後にWebブラウザ「Internet Explorer(IE)」の挙動がおかしくなる現象について,原因を突き止めた。Microsoft社のJeremy Dallman氏が米国時間12月16日に,開発者向けネットワークMicrosoft Software Developer Network(MSDN)のIE関連ブログで明らかにしたもの。2006年後半リリース予定の新版「Internet Explorer(IE)7」(ベータ1版)を異なるバージョンのIEが入った環境にインストールすると,この現象が起きるという。

 これまで同社は,「IEが起動後すぐにハングアップする」「IEでリンクを開くと空白ページが現れる」「IEを1回だけ起動したのに複数のウィンドウが開く」という異常動作の報告を受け取った。こうした現象の原因を,同社では「IE7ベータ1とIE6の両方を導入したため」としている。

 IE7はインストール後初めて起動する際にあるレジストリ・キーを作成するが,IE6導入済み環境ではこの作成作業に失敗してしまう。レジストリ・キー「HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{c90250f3-4d7d-4991-9b69-a5c5bc1c2ae6}」を削除すれば,問題を解決できるという。

 「IE7ベータ1をほかのバージョンのIEと並行利用することは想定しておらず,サポート対象外の使用方法だ。IE7ベータ1をアンインストールし,当社の推奨する環境に再度インストールするよう推奨する」(同氏)

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[Jeremy Dallman氏の投稿]