米Hewlett-Packard(HP)は米国時間12月16日に,次世代DVD規格「HD-DVD」をサポートする意向を明らかにした。同社はこれまで,同規格と競合する「Blu-ray Disc(BD)」のみを支持していたが,両規格対応の姿勢をとることになった。

 HP社Personal Storage Business部門ジェネラル・マネージャのMaureen Weber氏は,「当社はユーザー・フレンドリでコスト効率の高い技術を顧客に提供したいと考えている。そのため,両規格のサポートを決断した」と説明した。

 ちなみに同社は10月に,次世代光ディスク関連の業界団体Blu-ray Disc Association(BDA)に対して,HD DVDフォーマットの著作権保護機能「Managed Copy」とインタラクティブ機能「iHD」をBD仕様に盛り込むよう正式に申し入れた(関連記事)。HP社は「Managed CopyとiHDがパソコン使用時の基本的な技術要件を解決し,家庭内ネットワークでコンテンツをシームレスに楽しむ環境の構築に役立つ」と述べている。なおHP社によれば,BDAはManaged Copyの採用は承認したが,iHDについては承認していない。

 同社は,HD-DVDの普及支援グループ「HD-DVD Promotions Group」に参加し,BDAとの活動も継続するという。

 なお,HP社のHD-DVDサポート表明を受け,HD-DVD陣営の東芝は歓迎のコメントを同日発表した。東芝によると,HD-DVD Promotions Groupには100社を超えるIT,家電,エンターテインメント業界の大手多国籍企業が参加している。

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[発表資料(HP社)]
[発表資料(東芝)]