米Sun Microsystemsが,ポータル・サーバーの新版「Sun Java System Portal Server version 7」を米国時間12月15日に発表した。Sun社では「Asynchronous JavaScript and XML(Ajax)に対応し,Web 2.0アプリケーションの構築が可能」と説明している。新版は,サーバー向けJavaシステム「Java Enterprise System」,インフラ・ソフトウエア・プラットフォーム「Solaris Enterprise System」,Javaアプリケーション・プラットフォーム「Java Application Platform Suite」向け。無償で提供する。

 JavaScript,CSS,XMLといった既存の技術を組み合わせてWebアプリケーションを構築するAjax手法に対応している。「ユーザーやサービスが相互にやり取りするコミュニティを容易に開発できる。RSSフィードやブログ,Wikiなどの“コラボレイティブ・コンテンツ”を使ったコミュニティ・ポータルの構築が可能」(同社)

 新版は管理委譲機能を設け,ページ・レイアウトの管理やパスワードのリセットをエンド・ユーザーに任せたり,共有ポータル機能の管理を非技術系ユーザーに任せたりして,IT管理者の負荷を低減できるようにした。ユーザー・コミュニティやWiki,ファイル共有,ブログなどを作成するツールも導入している。

 クライアント・インタフェース構築ツール「Sun Java Studio Creator」を使うと,ドラッグ&ドロップでポートレットの開発が行える。データベースとして,Java対応オープンソース・リレーショナル・データベース(RDB)エンジンApache Derbyを採用した。

 新版は,Solaris OSのほかWindows,HP-UX,Linux上で利用できる。

◎関連記事
ApacheがPortals Bridgesを正式リリース,Struts,JSF, PHP, PerlなどからJava標準ポートレットを使用可能に
Apacheがオープンソースのポータル構築フレームワーク「Jetspeed 2.0」リリース
米BEA,ポータル製品「WebLogic Portal」と「AquaLogic Interaction」の統合計画を発表
米JBoss,Java対応ポータル基盤の新版やEJB 3.0対応アプリ・サーバーなどを発表
BYTE LAB「Ajaxを読み解く」
「Web 2.0」を知っていますか?
デスクトップの機能をネットワークが吸い取る---MicrosoftがGoogleを恐れる理由
Webアプリのパラダイム・シフトか,米Googleなどが切り開いた新手法「Ajax」

[発表資料へ]