米NVIDIAと台湾ULi Electronicsは,NVIDIA社によるULi社の買収について最終合意に達した。NVIDIA社が台湾と米国で現地時間12月14日に明らかにしたもの。NVIDIA社は,ULi社の発行済み株式およびストック・オプションを1株当たり19新台湾ドル(約0.57ドル)の現金を支払って取得する。買収総額は約5200万ドルになる見通し。手続きはNVIDIA社の2007会計年度第1四半期(2006年2~4月期)に完了する予定。

 ULi社は,パソコン向けチップセットやマルチメディア/組み込み製品を手がけるファブレス企業。台湾の台北に本社を置く。買収について,NVIDIA社は「当社のプラットフォーム・ソリューション戦略における投資活動の一環」と説明する。「台湾および中国で,当社の販売,マーケティング,顧客エンジニアリングを強化する効果も期待できる」(同社)。

 ULi社社長兼CEOのAlex Kuo氏は,アジア地域の「nForce media and communications processor(MCP)」販売/マーケティング/サポートを担当する役員としてNVIDIA社に入る。NVIDIA社は,当面ULi社の現行製品の供給を続けるという。

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