米Microsoftは,Webブラウザ上で利用可能なインスタント・メッセージング(IM)クライアント「Microsoft Office Communicator Web Access」が製造段階に入った(RTM:Release To Manufacturing)と米国時間12月13日に発表した。Asynchronous JavaScript and XML(Ajax)と呼ばれる手法で開発したWebアプリケーションであるため,OSの種類を問わず使える。

 Ajaxは規格の名称ではなく,JavaScript,CSS,XMLといった既存の技術を組み合わせてWebアプリケーションを構築する手法。WebサーバーとWebブラウザ間の通信を非同期化し,Webページの更新をリロードすることなく行える。画面表示の変更が容易になるので,一般的なデスクトップ・アプリケーション並みのスムーズなユーザー・インタフェースが実現できる。

 Communicator Web Accessは,企業向けIMサーバー「Microsoft Office Live Communications Server(LCS)2005」用クライアント。IMによるコミュニケーション機能のほか,プレゼンス機能も備える。LCS 2005向け修正プログラム「LCS 2005 Service Pack」で付加される「LCS 2005 Public IM Connectivity」機能を利用すると,MSN,AOL,Yahoo!といった公衆IMネットワークとのやり取りも行える。

 Microsoft社は,Communicator Web AccessをLCS 2005サーバーの登録ユーザーに無償提供する。

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