カナダのNortel Networksは,カナダのアルバータ州で予定されている固定機器向け無線ブロードバンド規格IEEE802.16-2004(IEEE802.16d,固定WiMAX)対応ネットワーク・サービスの実現に向け,機器や導入サービスなどを提供する。Nortel社が米国時間12月7日に明らかにした。サービスは2006年夏に利用可能になる見込み。

 同WiMAXサービスは,アルバータ州南東部の住民向けサービスを管理する組織Alberta Special Areas Board(SAB)と,カナダの無線サービス・プロバイダNETAGO Wirelessが共同で運営する。サービス・エリアの面積は8000平方マイル(約2万1000平方km)以上あり,SABの管理地域に住む人口の80%をカバーするという。

 使用する周波数帯は3.5GHz。Nortel社は,基地局,屋外/屋内用の顧客宅内装置(CPE),無線バックホール装置といったハードウエアのほか,導入サービスなどを提供する。通信速度は1M~3Mbpsとなる予定で,「ケーブル・ネットワークやDSLサービスに匹敵する」(Nortel社)としている。同社のIEEE802.16d対応機器は,将来モバイル機器向けの規格であるIEEE802.16e対応にアップグレード可能になっている。

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