米Verizon Communicationsは,2006年に同社の電話帳事業Verizon Information Services(VIS)の分離または売却を検討していることを明らかにした。同社が米国時間12月4日に発表した。

 同社の事業戦略を無線,ブロードバンド,企業市場における3つの中核と成るネットワーク事業に焦点を当てるため,同社の取締役会は,経営幹部にVISの分離,売却,その他の戦略的な取り引きを検討することを認めている。

 同社CEOのIvan Seidenberg氏は,「米MCIとの合併完了を間近に控え,当社にとって事業構成を最適化して価値を開放するのにふさわしいタイミングだ。無線,ブロードバンド,企業顧客向けに最良のネットワーク運営を行なっていく戦略に引き続き注力したい」とコメントしている。

 「地域情報の検索と広告市場における好機を考えると,VISを分離することにより,変化が速いコンテンツ・プロバイダ環境においてより柔軟に対応できるだろう」(同氏)

 VISは,米テキサス州を拠点とし,7300人の従業員を抱える。米国の44州とワシントンDCにおいて,およそ1750種類の電話帳を提供している。これには,Verizon社の1200種類の電話帳が含まれており,配布部数は1億2100万部に達している。2004年の営業売上高は36億ドルだった。

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