米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)が,2005年10月の世界半導体市場に関する調査結果を米国時間12月2日に発表した。それによると,全世界の売上高(3カ月の移動平均)は200億ドルで,前月の196億ドルに比べ2.5%増,前年同月の188億ドルに比べ6.75%増となった。

 半導体業界の全分野で需要が力強く,SIAが調査対象としたすべての半導体製品で売上高が大きく伸びたという。

 SIA会長のGeorge Scalise氏は「家電品需要の高さが,世界半導体市場の売上高200億ドル突破をけん引した」と説明する。「携帯電話機,MP3プレーヤ,デジタル・カメラ,デジタル・テレビ,パソコンなど幅広い消費者向け製品の販売好調が,消費意欲の急激な回復を示している」(同氏)

 今後の状況について,同氏は以下のようにみる。「2005年通期の売上高は,我々の予想通り前年比6.8%増の2280億ドルとなる見通しだ。需給はバランスが取れており,工場の稼働率も90%前後という健全な状態を保っている」

 また米メディアの報道(internetnews.com)によると,2005年11月の時点でSIAは2008年の売上高を3090億ドルと予測していたという。

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