米Hewlett-Packard(HP)は米国時間11月30日,音声,データ,映像を統合した“トリプルプレイ・サービス”の提供を可能にする「OpenCall Media Platform Media Resource Function (MRF)」メディア・サーバーと「Mobile MusicSharing」サービスを発表した。Media Platform MRFは,IMS(IP Multimedia Subsystem)上で高度なマルチメディアおよびインタラクティブ・サービスを提供できるようにするもの。IMSは携帯電話を使ってIPベースのさまざまなマルチメディア・サービスを利用できるアーキテクチャとして確立しつつある。

 同社は,「すでに広く利用されているキャリア向け音声サービス・プラットフォーム『OpenCall Media Platform』にMRF機能が加わることで,ビデオ・メール,テレビ会議,音楽共有などが可能になる」と説明する。

 Mobile MusicSharingはプレゼンス,インスタント・メッセージング,電話会議,音声通話,データ・ストリーミングといった機能を同時にリアルタイムで提供するサービス。同社のOpenCall Media Platformのほか,フィンランドMovialの「Connect」アプリケーションと英Ubiquity Softwareの「SIP」アプリケーション・サーバーを組み合わせる。

 ネットワーク事業者がHPのサービス配信プラットフォーム「HP Service Delivery Platform」を利用すれば,Mobile MusicSharingを既存の第3世代(3G)ネットワークに導入し,IMSに移行することができるという。

 同社は,「ネットワーク事業者は,携帯電話を使った各種サービスをバンドルできるIMSによって,ユーザー1人当たりの平均売り上げ(ARPU)を伸ばしたいと考えている。また標準ベースのIMSアーキテクチャは,無線と有線ネットワークを統合できるため,インフラの合理化によってコスト削減が可能になる」と述べている。

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