米Cisco Systemsは,セキュリティ・ベンダーの米Cybertrustが保有する知的財産と技術資産の一部を買収することで最終的な合意に達した。同社が米国時間11月29日に発表した。買収により,Cisco社は同社が掲げる自己防衛型ネットワーク(Self-Defending Network)戦略の強化を狙う。

 合意の条件に基づき,Cisco社はCybertrust社のセキュリティ情報サービス「Intellishield Alert Manager」に関連する技術,顧客契約,その他のコンポーネントに対して現金1400万ドルを支払う。買収は,Cisco社2006会計年度の第2四半期の最終日となる2006年1月28日までに完了する見通し。

 Intellishield Alert Managerは,Webベースのセキュリティ情報サービス。企業のIT分野に影響を与えるセキュリティの脅威,IT製品の脆弱性に関する情報を毎日提供する。サービスは,アップデート頻度の高いWebポータル,XMLフィード,電子メール購読を通じて提供される。

 Cisco社の自己防衛型ネットワーク戦略では,あらゆる種類の脅威と脆弱性を調査/理解して顧客にアドバイスすることを中核としている。Intellishield Alert Managerは,同社がセキュリティ情報を提供するWebサイト「 MySDN 」の一部として加えられる。

 手続きの完了後,Cybertrust社のIntellishield Alert ManagerチームはCisco社のCustomer Advocacy組織に迎えられ,技術サポート・サービス・グループの一員となる。また,Intellishield Alert Managerサービスは,Ciscoブランドの製品としてパートナを通じて販売される予定。

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