米iSuppliは,米国時間11月22日に発売された米Microsoftの新型ゲーム機「Xbox 360 Premium」を分解し,部品コストを見積もった。iSuppli社が米国時間11月23日に明らかにしたもの。それによると,部品だけで総コストは525ドルに達し,販売価格の399ドルを大きく上回るという。
Xbox 360 Premiumのプロセサは,米IBMが設計しMicrosoft社とともに製造したPowerPCベースの専用マイクロプロセサ。演算コアを3個搭載しており,動作周波数は3.2GHz。コストは106ドルで,同ゲーム機の部品コスト全体の20.2%を占める。同プロセサと周辺LSIを合わせたコストは340ドルとなる。
IBM社のプロセサは,今後出荷が始まるソニーの「PlayStation 3」と任天堂の「Revolution」でも採用が決まっている。「Microsoft社のXbox 360がゲーム機市場で普及するかどうかを判断するのは時期尚早だが,IBM社が勝者であることは間違いない」(iSuppli社)
Xbox 360に搭載されているそのほかの主要LSIには,グラフィックスLSI(GPU:Graphics Processing Unit),メモリー,サウスブリッジI/Oコントローラがある。GPUはカナダのATI Technologiesが設計した高精細グラフィックス対応品で,NECの供給するDRAMと合わせたコストは141ドルとみる。
iSuppli社はこれらにハード・ディスク装置,DVDドライブ,きょう体,無線通信ボード,電源,無線コントローラ,ケーブル,印刷物,箱などの価格も合計し,総コストを525ドルと計算した。
なお,米メディアの報道(CNET News.com)によると,Microsoft社は2006年6月末までに約550万台のXbox 360を販売する計画という。
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