米Hewlett-Packard(HP)は米国時間11月17日に,2005年会計年度第4四半期(2005年8~10月)の決算を発表した。売上高は229億ドルで前年同期比7%増加。会計原則(GAAP)ベースの純利益は4億ドル(希薄化後の1株当たり利益は14セント)で,前年同期と比べ62%減少した。

 非GAAPベースでは,純利益が15億ドル(前年同期比22%増),希薄化後の1株当たり利益が51セント(同24%増)となる。


■8~10月期の業績
2005年 2004年
8~10月期 8~10月期 成長率
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売上高(単位:10億ドル) $22.9 $21.4 7%
非GAAPベースの営業利益率 7.6% 7.0%
GAAPベースの営業利益率 1.0% 6.0%
非GAAPベースの純利益(単位:10億ドル) $ 1.5 $ 1.2 22%
GAAPベースの純利益(単位:10億ドル) $ 0.4 $ 1.1 -62%
非GAAPベースの希薄化後EPS $ 0.51 $ 0.41 24%
GAAPベースの希薄化後EPS $ 0.14 $ 0.37 -62%

 地域別でみた売上高は,米大陸が100億ドル(前年同期比5%増),欧州/中東/アフリカ(EMEA)が91億ドル(同8%増),アジアが38億ドル(同12%増)だった。

 個人向けシステム事業の売上高は71億ドルで前年同期比9%成長。出荷台数は同13%増加した。デスクトップ・パソコンの収入は同1%増にとどまったが,ノート・パソコンは同23%成長した。

 画像処理およびプリンティング事業の売上高は,前年同期比4%増の68億ドル。個人向けが同4%減少したが,企業向けが同4%増加した。企業向け多機能プリンタの出荷台数は同83%急増した。

 企業向けストレージおよびサーバー事業の売上高は前年同期比10%増の45億ドル。標準サーバーが同12%成長し,ネットワーク・ストレージが同17%増収したが,ビジネス・クリティカル・システムは同1%の減収だった。

 サービス事業の売上高は39億ドルで,前年同期比6%増加した。マネージド・サービスは同9%増,技術サービスは同4%増,コンサルティングおよびインテグレーションは同11%増となった。

 ソフトウエア事業の売上高は前年同期比11%増の3億1100万ドル。「HP OpenView」と「HP OpenCall」による収入がそれぞれ同16%と同3%拡大した。

 2005会計年度通期(2004年11月~2005年10月)の売上高は867億ドルで前年同期の799億ドルと比べ増加した。非GAAPベースの純利益は24億ドル(希薄化後の1株当たり利益は82セント)で,前年同期の35億ドル(同1ドル15セント)から減益となった。

 また同社は,今後の見通しについても明らかにした。2006会計年度第1四半期(2005年11月~2006年1月)における非GAAPベースの1株当たり利益を46~48セント,2006会計年度通期(2005年11月~2006年10月)における非GAAPベースの1株当たり利益を1ドル88セント~1ドル95セントと見込む。

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