米Oracleは米国時間11月11日，異種プラットフォームのプロビジョニング・ソフトウエアを手がける英Thor Technologiesと，仮想ディレクトリ・ソフトウエアを手がける米OctetStringを買収したと発表した。「両社の買収により，Oracle社のIDおよびアクセス管理製品を大幅に拡充する」（Oracle社）。なお，買収金額などの詳細は明らかにしていない。

　米メディアの報道（InfoWorld）によると，Oracle社はThor Technologies社のプロビジョニング・ソフト「Thor Xellerate」を「Oracle Xellerate Identity Provisioning」の名称で，OctetString社の仮想ディレクトリ・ソフト「Virtual Directory Engine」を「Oracle Virtual Directory」の名称で，それぞれ年内に販売開始する予定。

　Oracle社は，同社ブランド「Fusion Middleware」のセキュリティ・バックボーンとしてID管理スイート「Oracle Identity Management」を提供している。Oracle Xellerate Identity Provisioningおよび同Virtual Directoryをこれに加え，アクセス管理，ID管理，ユーザー・プロビジョニング，ディレクトリ・サービス，Webサービス管理などの機能を盛り込む。「最終的には，管理費の削減，開発期間の短縮，顧客のセキュリティ向上につながる」（Oracle社）。

　「Thor Technologies社とOctetString社の買収により，Oracle社は業界で最も堅牢なID管理技術を手に入れることになる」（Oracle社Fusion Middleware部門シニア・バイス・プレジデントのThomas Kurian氏）。