米Dellは米国時間11月10日に,2006会計年度第3四半期(2005年8~10月期)の決算を発表した。売上高は139億ドルで前年同期と比べ11%成長した。会計原則(GAAP)ベースの純利益は6億600万ドルで同28%減少。同条件の1株当たり利益(EPS)は25セントで,同24%の減益となった。

 当期は強化サービス事業が好調で,前年同期比36%増の12億ドルを創出した。ストレージ事業は同35%増収,サーバー事業は同16%成長した。

 米国外の売上高は前年同期と比べ20%増加し,同社の売上高全体の40%を占めた。日本を含むアジア太平洋地域のストレージ分野がめざましく,特に中国は46%の急成長をみせた。

 GAAPベースの減益について同社は「先に(下方修正で)発表した通り,4億4200万ドルの一時的費用が影響した」と述べた。同費用には,サード・パーティの部品がDell社の仕様を満たさなかったことによるシステム修正サービスをはじめ,従業員の再編成,製品の合理化に関する経費が含まれる。

■2005年8~10月期の業績(EPSを除く単位:100万ドル)

                        2004年    2005年             2004年     2005年
                      8~10月期  8~10月期  成長率  1~10月末  1~10月末  成長率

売上高                 $13,911    $12,502     11%    $40,725    $35,748     14%
非GAAPベースの営業利益  $1,196     $1,095      9%     $3,543     $3,067     16%
GAAPベースの営業利益      $754     $1,095    (31%)    $3,101     $3,067      1%
非GAAPベースの純利益      $944       $846     12%     $2,813     $2,376     18%
GAAPベースの純利益        $606       $846    (28%)    $2,560     $2,376      8%
非GAAPベースのEPS        $0.39      $0.33     18%      $1.14      $0.92     24%
GAAPベースのEPS          $0.25      $0.33    (24%)     $1.03      $0.92     12%

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