米携帯電話業界団体のセルラー通信工業会(CTIA)は米国時間11月8日に,携帯電話向けコンテンツの制限に関する自主的ガイドライン「Wireless Content Guidelines」を発表した。「親が子供に最適なコンテンツを判断するための手段を提供する」(CTIA)

 CTIAで議長兼CEOを務めるSteve Largent氏は,「現在の携帯電話ユーザーが楽しめるコンテンツは,映画やTV番組のビデオ・クリップ,天気予報,ニュース,音楽,ゲームと,ますます種類が広がっている。Wireless Content Guidelinesは,無線技術のすばらしい可能性についての理解を消費者に促す一方で,親が携帯電話を利用する子供を保護できるよう支援する」と説明する。

 同ガイドラインの主要項目の一つ「Content Classification Standard」では,ユーザーが契約キャリアのポータル内でアクセスできるコンテンツを「Generally Accessible Carrier Content(制限無し)」と「Restricted Carrier Content(制限付き)」に分類する。映画,TV番組,音楽,ゲームに使われる制限システムと同様に,18歳未満のユーザーがアクセスする際に保護者の許可を必要とするか否かを示す。

 Wireless Content Guidelinesの第2段階の取り組みは,インターネット・コンテンツ・アクセス制御技術の開発と実装に関するものになる。キャリアは携帯電話登録者に,インターネットそのものへのアクセスを遮断,あるいは不適切なWebサイトへのアクセスを防止するツールを提供する。キャリアは個別にアクセス制御技術を導入する。

 なお,同ガイドラインに参加するキャリアは,コンテンツ・アクセスを制限する機能を提供するようになるまでは,いかなる制限付きコンテンツも配信しない方針だという。

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