フランスのBusiness Objectsは米国時間11月8日に,Eclipse対応のレポーティング・ツール「Crystal Reports for Eclipse」のプレビュー版を発表した。「完全なJavaベースのレポーティング設計および実装環境を提供する」(同社)

 Crystal Reportsはレポート機能を統合開発環境(IDE)に直接組み込むため,アプリケーション開発者は自身のアプリケーションで効率的にレポート作成を行えるようにできる。Crystal Reportsが対応するIDEには,米Microsoftの「Visual Studio .NET」,米IBMのRational Application Developer,米BEA Systemsの「Workshop」,米Borlandの「JBuilder」などがある。

 Business Objects社は,Linux,Apache Tomcatアプリケーション・サーバー,MySQLデータベースといったオープンソースへのサポートも進めている。対応IDEにEclipse を追加することで,オープンソース・コミュニティとの関係強化を図る意向だ。

 Crystal Reports for Eclipseにより,アプリケーション開発者はEclipseのUIをフル活用しながら,レポート機能を利用あるいは新規作成して,自身のアプリケーションに追加できる。

 また同社は,組み込み向けレポート・エンジンの開発およびテスト・ライセンスを提供する計画である。

 Crystal Reports for Eclipseのプレビュー版と,組み込みレポート・エンジンのテスト版は2005年第4四半期にリリースする予定。同社WWWサイトで無償ダウンロードの登録を受け付けている。

 さらに同社は,ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse FoundationにAdd-In Providerとして加盟したことも同日明らかにした。「積極的に将来のEclipse開発に取り組んでいく」(同社)としている。

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