米Forrester Researchは,2005年ホリデー・シーズンのオンライン支出について調査した結果を10月31日に発表した。それによると,今年はホリデー・ショッピングのオンライン支出が前年比25%増の180億ドルに達する見通しである。

 オンライン支出を後押しするのは,オンラインで初めてホリデー・ショッピングを行うユーザーの増加である。同社によると,2005年は新たにオンライン・ショッピングを始める人が250万人にのぼる見通しだ。

 また同社は,購入金額に応じて配送料を無料にする小売業者の増加も,オンライン支出の成長に貢献するとみる。昨年のホリデー・シーズンは,「送料無料サービスを利用するために,より多くの商品を購入した」というユーザーが全体の25%を占めた。

 2005年は,従来の人気カテゴリである民生電子機器や玩具に加え,衣料品が大きな伸びをみせる見通しだ。「衣服のスタイルやサイズを画面で表示する技術が飛躍的に向上しており,オンラインで衣料品を購入する女性が増えている」(同社)

 一方,米Jupitermediaの一部門であるJupiterResearchは11月1日,2005年ホリデー・シーズンのオンライン支出を前年比18%増の260億ドルとする予測を発表した。

 JupiterResearch社によると,今年のホリデー・シーズンにオンライン・ショッピングを予定しているユーザーのうち,「ガソリンやガスの高騰が理由で,配送無料サービスを例年より重視する」というユーザーは56%に達した。

 同社は,ガソリンの値上げと,顧客をひきつけるための送料無料サービスなどにより,オンライン小売業者の利幅は減少するとみる。

 また同社リサーチ担当副社長のDavid Schatsky氏は,「2005年通年における米国のオンライン支出は前年の660億ドルを上回り,790億ドルに達するだろう」と予測した。

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