米McAfeeは,法令順守を支援するFoundstone製品の新版「Foundstone Enterprise 4.2」と新しいリモート管理アプライアンス「FS 850」を米国時間10月31日に発表した。新版では,コンプライアンス(法令順守)テンプレートを追加しており,IT部門によるぜい弱性管理と法令順守への取り組みが簡略化されるという。

 同社が同年2月に実施した調査によれば,対象となった企業のITマネージャのおよそ半数(52%)は,法令におけるセキュリティの責任に関して把握していないことを認めている。同社は,この結果と顧客の要望に応え,新版ではテンプレートを追加している。

 Foundstone Enterpriseは,企業ネットワークを調べて,自動的に法令に関連する要素の設定や脆弱性の評価を行なう。新版では,5種類の法令順守向けテンプレートを用意した。これらのテンプレートは,米企業改革法(Sarbanes-Oxley Act),連邦情報セキュリティ管理法(FISMA),ISO 17799/BS,クレジットカード業界のセキュリティ基準(PCI:Payment Card Industry Data Security),医療関連データ規格(HIPAA)に対応するもの。また,テンプレートは,法令に順守していないシステムを対応させるための情報も提供する。

 FS 850は,メインテナンスの必要なくリモートで管理を行う評価アプライアンス。顧客のネットワーク上のぜい弱性を管理する責任がある管理サービスのプロバイダや地理的に分散された組織のぜい弱性管理に適している。3段階のプロセスで容易に実装できるという。

 Foundstone Enterprise 4.2とFS 850は11月に提供が開始される。

 Foundstone製品ラインは,McAfee社が2004年8月に現金約8600万ドルで買収したセキュリティ・サービス・プロバイダのFoundstone社の製品。買収後,両社は製品ラインを統合し,優先順位をつけたIT資産のリスク管理,侵入防止技術を用いた自動防御やリスク対策,自動ポリシー適用などを行う製品を提供するために取り組んでいる。

◎関連記事
米McAfee,家庭の無線ネットワーク向けセキュリティ・スイートを提供開始
米McAfee,セキュリティ・サービスの米Foundstoneを8600万ドルで買収
米Symantec,セキュリティ・コンプライアンスの米BindViewを買収
「企業のコンプライアンス関連費用,2005年は155億ドルに」,米調査

発表資料へ