マサチューセッツ工科大学(MIT)のコンピュータ科学/人工知能研究所(CSAIL)とフィンランドのNokiaは,モバイル・コンピューティングおよびコミュニケーション技術に関する研究所「Nokia Research Center Cambridge」を設立する。CSAILとNokia社がそれぞれ現地時間10月27日に明らかにしたもの。施設をMITキャンパスの近くに設け,2006年1月1日に運営を開始する。

 新しい研究所は,「情報,サービス,周辺機器,センサー,その他デバイスで構成される“エコシステム(生態系)”において,携帯電話機などの小型ハンドヘルド機器が重要な役割を持つようになる」(CSAIL,Nokia社)というビジョンを中心に,共同で研究を進める。

 具体的には,音声やそのほかの手段を用いるユーザー・インタフェース,低消費電力や無線機能などが特徴のモバイル・コンピューティング・プラットフォーム,新たなソフトウエア・アーキテクチャなどをテーマとして取り上げる。情報管理の新手法であるセマンティックWebについても研究する。

 MITとNokia社からそれぞれ約20人の研究者が参加し,共同運営委員会の方針に従って活動する。Nokia Research Center Cambridgeのディレクタは,Nokia社研究センターのJames Hicks氏が務める。

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