米Sun Microsystemsは,2005年第4四半期リリース予定のサーバー用統合ソフトウエア「Java Enterprise Systems(Java ES)」の新版で,Solaris 10 Operating System(OS)およびLinuxのほか,新たにWindows 2000とHP-UXに対応する。Sun社が米国時間10月26日に明らかにしたもの。Windows Server 2003対応版も90日以内に利用可能とする。

 同社はJava ESと一連の開発ツールをSolaris 10に統合する計画も発表した。「現在当社は,OSからインフラ・ソフトウエア・プラットフォーム,こうした環境で使用する開発やツールなど,これまでで最高のソフトウエアを提供している。これらすべてを統合することでさらに歩みを進め,ごく小さなシステムだけでなく最高の処理性能を持つアプリケーションの開発が可能な,制限のない環境を実現する」(Sun社ソフトウエア担当上級副社長のJohn Loiacono氏)

 さらに同社は,強化版サービス指向アーキテクチャ(SOA)機能と開発者向けソリューションの付加されたJava ESを,従来通りユーザー1人当たり年額140ドルで提供するとしている。SOA強化版Java ESでは,ebXMLとUDDIに対応した新機能「Service Registry」を利用可能とする。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,現行版Java ESの対応OSはSolaris 10とRed Hat Enterprise Linux。6種類のエディションを販売しており,そのうち5種類の価格はユーザー1人当たり年額50ドル,5種類まとめると同140ドル。当初Sun社はWindowsおよびHP-UX対応を2005年第1四半期に予定していた。米IBM社のUnix OSであるAIXに対応する計画はないという。

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