米EMCは米国時間10月25日,企業向けレポート管理技術を手がける米Acartusを買収したことを発表した。「Acartus社の技術は,当社の共用情報アーカイブ戦略で重要な役割を果たす」(同社)。買収金額などの詳細は明らかにしていない。

 Acartus社のソフトウエアにより,ERPシステム・レポート,請求書,財務諸表など,コンピュータが作成する膨大な書類を管理,配布,アーカイブ化できるという。同社のレポート管理技術は,EMC社のコンテンツ管理ソフト「Documentum」や,長期保存に特化したソリューション「EMC Centera Content Addressed Storage(CAS)」と連携可能。

 EMC社Software部門担当社長のDave DeWalt氏は,「社内で取り扱う情報量は爆発的に増加している。このためストレージを確保するだけでなく,ファイル,画像,文書,記録,レポート,書式,データベース,アプリケーション情報など,保存されている多種多様のデータに速やかにアクセスできる,堅牢なアーカイブ・ソリューションが極めて重要」と説明する。

 EMC社の目標は,総体的なアーカイブ・ポリシーとツールを提供し,情報の作成元,種類,保存場所にかかわらず,即座にアクセスできるようにすることだという。

 なお同社は先週,文書の電子化技術を提供する米Captiva Softwareの買収を発表したばかりである(関連記事)

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