米Hewlett-Packard(HP)は,次世代光ディスク関連の業界団体Blu-ray Disc Association(BDA)に対して,HD DVDフォーマットの著作権保護機能「Managed Copy」とインタラクティブ機能「iHD」をBlu-ray Disc(BD)仕様に盛り込むよう正式に申し入れた。HP社が米国時間10月19日に明らかにしたもの。

 HP社はBDフォーマット支持を表明しており,BDAのメンバー企業でもある。米Microsoftと米IntelがBDフォーマットと競合関係にあるHD DVDフォーマットの技術的優位を主張した際には,BDAメンバーの米Dellとともに「Microsoft社とIntel社が不正確な情報を出した」と反論した。

 HP社は「Managed CopyとiHDがパソコン使用時の基本的な技術要件を解決し,家庭内ネットワークでコンテンツをシームレスに楽しむ環境の構築に役立つ」と述べ,BDAに両機能の採用を提案した。「当社は,競合する高精細DVDフォーマットの選択を消費者に強制したくない」(HP社)

 HP社による提案の概要は以下の通り。

・Managed Copy:
 同機能を採用すれば,現在のDVDと違い,消費者が家庭やネットワーク内で合法的にコンテンツをコピーして楽しめるようになる。次世代DVDコンテンツのすべてで一貫した操作性が実現する

・iHD:
 Microsoft社のインタラクティブ機能であり,現行DVDより機能が多く,標準的な開発ツールや技術が整っている。Microsoft社はWindows OSの次期版「Windows Vista」で対応を計画しているため,実装が容易で,安価なソリューションを消費者に提供できる可能性がある

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